ワクチン接種でも景気急回復のシナリオ崩れる?デルタ株感染急大が阻む世界の景気回復

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 みなさんこんにちは😊

 8月20日、日経平均の株価が前日から267.92円安の27,013円.25円となり、1月6日の年初来の安値を下回りました。

 前日午後に、トヨタ自動車が世界的な半導体不足や、東南アジアで感染が広がる新型コロナウイルスの影響から、9月の世界の生産台数を4割も削減すると発表したため、自動車関連株を中心に売りが強まったのが理由のようです。

 19日〜20日の自動車関連株の下落率は以下の通りです。

◎自動車メーカーとトヨタのサプライヤーの2日間の下落率

・トヨタ(7203) 8.3%、ホンダ(7267) 7.4%、日産自(7201) 9.7%、マツダ(7261) 9.5%、三菱自(7211) 8.8%

・デンソー(6902) 12.8% 、アイシン(7259) 10.2% 、トヨタ紡織(3116)12.2% 、豊田合(7282) 7.2% 、東海理(6995) 8.4% 、小糸製(7276) 10.6%

 ただし、トヨタは2021年の930万台という世界生産台数の計画は変更していないので、そのうち株価は持ち直すと見ている動きもあるようです(そうなれば、下落が買いのタイミングかもしれません)

 欧米のワクチン接種による景気の急回復も、ここに来てデルタ株の感染拡大でブレーキがかかっているようです。

 今回は、日本を始めデルタ株でこれからの世界の経済回復はどうなっていくのかについて考えてみたいと思います。

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ワクチン接種率が上がっても減少しない感染者数

出典:日経新聞より

 上記の表を見ると、ワクチン接種率が欧米日本も上がっている一方で、下の新規感染者数をみると底を打ったあと、再び増加しています。

 新規感染者が増えている理由は、みなさんもご存知の通り、デルタ株という新型コロナウイルスの変異株が原因です。

 ワクチン接種で抑え込んだと思ったら、デルタ株で再び新規感染者が増える。

 ワクチンを2回接種しただけでは、デルタ株への効果が低いという判断を欧米はしているようで、理由は以下の3つです。

①ワクチン接種から時間がたつと、感染や発症を防ぐ効果が低下すること。


②中でもデルタ株に対して、そうした効果が低下するとみられること、

③また、3回目の接種により、ウイルスの働きを抑える「中和抗体」の値が大きく上昇するという研究結果が得られていること。

 デルタ型を食い止めるために、米国は1人あたり「3回目」の追加接種を9月下旬から始める予定で、ニューヨーク市では8月中旬から、レストランで接種証明書を求める規制が始まったようです。

 私は基礎疾患の無い60歳以下なので、ネットや電話で申し込みしていますが、今のところ順番待ち状態です。

 基礎疾患が無く健康な人でも、デルタ株は掛かりやすいようなので、早くワクチン接種したいです。

 一方、Our World in Dataによると、世界の1/3(32.4%)がワクチンを1回接種しており1/4(24.4%)が完全なワクチン接種を終えているとありました。

 ちなみに、Our World in Data(OWID)とは、貧困、病気、飢餓、気候変動、戦争、存在リスク、不平等などの大きな地球規模の問題に焦点を当てた科学的なオンライン出版物で、イギリスのオックスフォード大学を活動拠点としています。

 また、世界では49億3000万回のワクチン投与が行われ、日々3,425万回のワクチン投与が行われていますが、低所得国のワクチン接種率は1.4%(1回目)に留まっています。

 日本のワクチン接種率は以下の通りです。

出典: Our World in Dataより

 日本のワクチン接種率は、一回目は人口の51%にあたる約6,400万人で、必要回数を終えた人は人口の40%にあたる約5,000万人です。

 先に説明した世界のワクチン接種割回と比較すると、日本は世界平均よりは打っていることになります。

 欧米と比較するとワクチン接種率が低いマスコミが政府を叩いていましたが、世界からみれば、ワクチン接種は進んでいる方だと感じます。

 また、発展途上国のような、低所得国のワクチン接種率がわずか1.4%程度(やっていないに等しい)なので、感染者の発生はまだまだ続きそうです。

アメリカ株の下落はこれから?

出典:日経新聞より

 上記グラフ左の景況感を図るPMI値がここにきて、下落に転じています。

 PMIとは、製造業やサービス業の購買担当者に聞いた景気感のことで、英語表記「Purchasing Manager’s Index」の略です。

 主に、生産や新規受注、受注残、雇用、価格、購買数量などについて調査した結果をもとにしています。

 購買担当者は消費者に一番近い立場のため、景気指標になっているようです。

 大谷選手で盛り上がる大リーグ中継を見ると、マスクをしていない観客が大半のため、驚きますが、新規感染者が6〜7月に底を打ったため、消費者は開放的になった結果なのだと思います。

 デルタ株で3回目のワクチン接種を進めるアメリカですが、ワクチンを接種していてもデルタ株に感染するリスクはどれくらい?という見出しでニューズウイークに記事が載っていました。

 7月に医学誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスンに発表された研究では、ファイザー製ワクチンを2回接種した場合、デルタ株の発症予防効果は88%と、アルファ株の93.7%より低かった。モデルナ製ワクチンの有効率も同程度と考えられている。

アストラゼネカ製ワクチンは、デルタ株に対する有効率が67%、アルファ株については74.5%だった。

 何かと問題が指摘されているアストラゼネカワクチンですが、効果も他の二種類と比較すると低いようですね。

 ワクチンを選べるうちは良いですが、感染拡大になったそうも言ってられません。

 8月22日の日本での新規感染者数は、22,302人です。

 一ヶ月前の7月22日の全国の新規感染者数は、5,395人だったので、一ヶ月で四倍以上になりました。

 また、直近7日間の新規死者数は以下の通りです。

 日本は1.7%と上昇していますが、世界平均は8.8%なので、世界平均からみれば1/4以下です。

 南アフリカ40.2%、ロシア37.4%、メキシコ36.9%、インドネシア32.8%、アルゼンチン28.3%、ブラジル25.5%などの国は、ずば抜けた値となっています。

 南アフリカの死亡率は異常で、コロナにかかると半数が死亡です。トンデモない致死率です。

 逆に中国の0.0%っていったいなんなんでしょう・・・全く信じられない値です。

 一人勝ちで続けてきたアメリカ株も、FOMCが経済の見通しの下振れリスクとなっているとの認識を示し、テーパリング発言もあって、マイナス要素の見通しが強くっなています。

 株価を左右する最大の要素には、投資国のコロナ感染者も含まれるということです。

 アメリカのこれからが注目されます。

まとめ

 第2、第3の感染増加で、変異株が新たな脅威となっています。

 長期のインデックス株の投資を基本姿勢としている自分とすれば、アメリカ株は、今までが出来き過ぎという感じなので、ある程度の株価下落も仕方がないと思っています。

 ただし、下落時にナンピン買いできるように現金保有を高めにしています。

 景気を左右する最も大きな要素となった新型コロナウイルス感染症ですが、投資国の感染状況から経済状況を把握して、感染が拡大する場面では株投資は一旦休止するくらいのスタンスが、良いのではないかと思います。

 コロナの新規感染状況も株価を図る材料として注視する必要がありそうです。

 今回も最後までご覧いただきありがとうこざいました。

 それではまた、次回もお楽しみに。

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