外国人投資家が好む日本企業は買いなのか?投資初心者もマネしたい投資先(その他製品)⑩・・・任天堂(7974)

外国人投資先特集

 みなさん、こんにちは😃

 この企画もついに10回目の節目となりました。

 日本の株価を左右する海外投資家はいったいどのような業種、企業にとうしているのか?

 投資初心者にとって参考となるポイントはあるのか?そのままマネて投資してみてはどうか?

 という個人的な疑問から始めた企画ですが、日本証券所グループが2021年7月に発表した、2020年度株式分布状況調査の外国人法人等の業種別保有比率等から、海運業→金属製品と保有率の高い順に紹介し、今回から、その他製品の業態になります。

 その他製品は、文字通り、どのような業種にも当てはまらない分野が属していますが、属する企業はどれも有名で、日本を代表する企業ばかりです。

 その他製品の外国人の株式保有比率の平均は、39.3%と高いのですが、これを越えた企業、トップバッターは、保有比率が52.8%の任天堂です。

 あまりにも有名で巨大なため、紹介する必要があるか、ためらいましたが、自分のブログ企画なので、いつもの調子で株式指標など調べていきたいと思います。

 それでは、早速企業内容を見ていくことにしましょう。

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外国人株式保有割合は52.8%

 この表は、日本証券所グループが2021年7月に発表した、2020年度株式分布状況調査結果です。

 この中の、その他の業態で2019年→2020年にかけて保理率が上昇した業態順に紹介しています。

 赤枠のその他製品は、2019年が37.0%から2020年は39.3%と2.3%プラスになっています。

 そして、その他製品業態の企業を、SBI証券のスクリーニングで抽出し、時価総額順に並べ替えをして、企業毎に外国人保有比率を調べています。

 その中で、時価総額が6.9兆円と最も大きいのが任天堂で、二位のバンダイナムコHLDGに4兆円以上も差をつけています。

 任天堂の外国人比率を調べてみると、驚異の52.8%でした。すごいですね。

出典:任天堂ホームページより

 今現在任天堂の株価は高いので、簡単に保有できるレベルではありませんが、外国人投資家は成長する企業には極端と思えるほど投資資金を集中させる印象があります。

 自民党の総選挙前の日経平均株価のお祭り騒ぎがまさにそれです。

株式指標は?

 独自に作成した表に基づき見てみていくことにします。

1.PER・・・18.10倍

・PERは日経平均より若干高い18.10倍です。株価が51,530円と高い割には、当期利益が高いため落ち着いた値になっています。

・証券会社の業績分析ページを見ると、株価目標コンセンサスというものがあり、任天堂は67,750円となっていました。

・コンセンサスを調べると、複数の当投資アナリストによる株価予想の平均値だそうで、任天堂はもっと評価されてもいいと、考えられているようです。

・ちなみに、マイインデックスさんのホームページに掲載されているアメリカ株の平均PERは37倍、日本は18.2倍です。

・株価が利益に対して高いほど、PERは高くなるので、企業成長への期待値がアメリカが日本の二倍以上あるということです。

・そうした意味からすると、確かに任天堂の株価はもっと高くてもいいかもしれません。

2.PBR・・・3.4倍

・株価は純資産の3.4倍なので、投資家が価値あると考えればこれくらいにはなると思います。

・PER同様、マイインデックスさんのホームページに掲載されているアメリカ株の平均PBRを調べると4.9倍、日本は1.5倍となっていました。こちらもアメリカが二倍以上です。

・日本平均の倍以上、アメリカ平均に近い値なので、企業価値は世界レベルと言えます。

3.ROE・・・18.8%

・任天堂のROEは18.8%と、日経平均の二倍です。PER、PBRともに二倍以上なので、この値も二倍というのは、比率的にそうなりますが、世界とアメリカを比較すると以下の通りです(これもマイインデックスさんのホームページの数値から計算しました)

・世界平均ROE10.2%、アメリカ平均ROE13.2%、任天堂18.8%。

・外国人投資が最も注目するROEですが、任天堂は世界とアメリカの平均より高い値となっており、世界レベルで儲け上手な企業であることが分かりました。

・ちなみに、アップル社の次期ROE予想は133.79%ですので、アップルはとてつもなく儲ける企業と言えます。すごいなアップル。

4.売上、営業利益、経常利益、当期利益予想

・今季末は総じてマイナス予想となっています。任天堂のホームページの2021年第一四半期決算短信の売上結果のコメントを見ると、昨年度はニンテンドースイッチの「あつまれ どうぶつの森」がハードウエア、ソフトウェア両方を牽引しましたが、今季はソフトの売上は順調なものの、特に大きなトピックスは無いので、今季は21.7%前年同期比で売上が減少しているとあります。

また、ゲーム専用機のパッケージ併売ダウンロードの売上も、ハードウエア減少にともない減っているとの結果です。

・第二四半期の決算短信発表が来月の中旬ですので、この流れでいくのか、ある程度挽回しているのか、株価に影響する要素だけに注目されます。

出典:任天堂ホームページより

 また、任天堂の事業内容を見てみると、売上の95%以上がゲーム専用機とソフトの売上で圧倒的です。

 本事業の一点集中経営のため、任天堂としては、スマートデバイスなど、他事業を第二の柱に成長させるよう取り組んでいるようですが、結果が伴うのはまだまだ時間が掛かりそうです。

出典:任天堂ホームページより

任天堂の歴史について

 世界的企業となった任天堂ですが、どのような成り立ちだったのか?すこし覗いてみましょう。

 まずは、設立から任天堂という社名になるまでを、任天堂のホームページの沿革から抜粋しました。

出典:任天堂ホームページより

 以外かもしれませんが、任天堂は設立当初、花札やトランプの販売を生業としていました。

 今でも任天堂では花札やトランプのほか、麻雀や囲碁、将棋など販売しています。

出典:任天堂ホームページより

 トランプと花札の売上がどの程度だったのかわかりませんが、トランプや花札という娯楽が、のちのちゲーム機器やソフトの販売に発展したのは、面白い流れです。

 ちなみに、みなさん花札ってやったことありますか?

 花札というと、個人的に大好きな映画、サマーウォーズの最後に悪者コンピューターと花札で対戦する場面があり、とても迫力があって面白かった・・・こいこいっ。

 わたしが子供だった昭和50年代始めは、親族が集まると座布団をだして、その上で花札をして遊んでいました。

 ルールは忘れましたが、絵柄がとても独特だったことが思い出されます。

 今は、マリオは花札なんてあるので、どうなんでしょうか。

 花札の商品やルールについては、任天堂ホームページに載っていましたので、参考までリンク貼っておきます(販売リンクではないのでご安心を)

出典:任天堂ホームページより

 話を任天堂の歴史に戻すと、設立は今から132年前の1889年、明治22年というから相当昔です。

 山内房治郎という方が創始者で、明治35年に日本で初めてトランプ製造したとあります。

 当時の娯楽で、西洋から伝わったトランプは画期的だったのではないでしょうか。

 今はわかりませんが、昔は一家に一つはありましたトランプ。

 昭和になると、京都市の東山区に株式会社丸福という、どこにでもあるような名前で会社を設立。

 そして、昭和26年、任天堂骨牌(にんてんどうかるた)株式会社に社名変更します。

 任天堂って名前、このとき生まれたんですね。

 その後、トランプを日本で初めてプラスチック製にしたり、ディズニーキャラクターのトランプを販売したり、かるたの自動製造を行ったたりと、昭和30年代はまさにかるたが主役の時代だったようです。

 そして、1963年、昭和38年、ついに現商号の任天堂という会社名になり、今は東京証券取引所に経営統合した、大阪証券取引所の一部上場を昭和45年に果たします。

 玩娯楽ゲーム物の販売で、証券取引所の一部上場は相当すごいと思います。

 1970年代後半からついに、テレビゲームの販売を開始し、加速度的に新商品を連発していきます。

 今から38年前、ついにファミリーコンピュータが発売されます。

 わたしはこのとき中学二年生で、今でもはっきり覚えていますが、ファミコンの登場は衝撃的でした。

 どうして、ソフトを差し込むと画像がでて遊べるのか全く謎で、何回もソフトの溝を見ていたことを覚えています。

 父親もこのゲームには驚いていて、確か一緒にやったような気がします。

 そして、この年の7月、東京一部に上場を果たすのですが、当時の株価をヤフーで調べると、今では想像できないくらい安い4,400円でした。

 38年間で、株価は11.7倍になりました。

 当時100株、44万円買っていれば、現在は5百万円になる計算です。

 38年で10倍越えは、以外にのんびり上昇しているという印象です。

出典ヤフーファイナンスより

 絶好調に見える任天堂ですが、2006年のWiiの発売以降、発売するゲーム機がヒットせず、株価は一万円割れとなります。

出典:任天堂ホームページより
出典ヤフーファイナンスより

 

 こんなに極端に株価が下がるというのは、恐ろしい限りです。

 やはり事業の柱がゲーム機器と、それを中心としたソフトなので、ゲーム機器が売れないとソフトも売れず、途端に業績低迷とってしまいます。

 ゲーム業界の怖さを知りました。

まとめ

 それでは、任天堂のまとめです。

外国人株式保有割合は52.8%
・その他製品業界の平均である39%を越えており、外国人投資家の期待は相当高い。
・外個人が投資で一番重要視するROEは18.8%と日経平均指数の倍で、世界、アメリカ平均よりも高いため、投資割合の高さを裏付けるものとなっている。

◎世界的なゲーム企業で、ニンテンドースイッチとソフトの大ヒットで今の所売り上げは絶好調。ただし、ゲーム機器とソフト事業の割合が全体の95%と高く、他の事業が育っていないため、柱がコケると、再び株価の低迷を招く恐れがあると考える。

◎任天堂への投資については、今季は前期の売り上げ反動でマイナス予想となっており、今後はヒット商品の売れ行きと、他事業の育成具合を見ながら、中期的投資方法が最適ではないかと考える。

 今回は、世界的ゲーム企業の任天堂の外国人投資目線について調べてみましたが、いかがでしたでしょうか。

 任天堂は規模は大きいものの、ゲーム機・ソフトの売り上げが柱なので、ご紹介してきた会社と違い、事業内容は以外とシンプルだと感じました。

 前回紹介のトーカロという溶射を行う会社は、売り上げが400億円規模で、任天堂とは比べ物にならないくらい小さいですが、全天候型という事業方針を掲げ、様々な分野に進出し、多くの柱事業を育てていました。

 そこから考えると、任天堂はまさに一本足打法というような、伸るか反るかの振れ幅の大きい事業体形となっています。

 柱事業を多く作ることへの危機感は、任天堂は当然考えている思います。

 今後の事業展開に注目して、世界的ゲーム企業として今後も応援していたいと思います。

 この記事が、みなさんの投資の参考になったら嬉しいです。

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 次回もお楽しみに。それではまた(^_^)/~

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