みなさん、こんにちは😊
米国株が2日連続で続伸しました。
FOMCのテーパリング決定が11月の見通しで、事実上のゼロ金利政策解除が2022年1月との予測となり、機関投資家がこれを景気回復と捉えたようです。
株の乱高下は気分の良いものではありませんが、今回の株価値上がりに安堵しています。
さて、前回よりスタートした外国人投資家の投資先をマネてみよう企画ですが、今回は海運業界2位の商船三井についてご紹介いたします。
外国人株主割合は27.6%で業界水準を下回る
商船三井の外国人株主割合27.6%は、外国人投資家の海運業投資割合の32.6%よりも低い値となっています。
ちなみに、外国人投資家の海運業投資割合の32.6%は、以下の「2020年度株式分布状況調査の調査結果について」という資料を元にしています。


27.6%は株主全体の1/4以上なので、低い割合ではありません。
ついでに、商船三井の他の株主割合を調べてみると、特定株が34.7%となっていました。
特定株とは何か?ですが。
これは、「固定株」や「少数特定者持株」とも呼ばれ、上場企業の株式の中で、創業者一族やその企業の役員、関係会社などの大株主(少数特定者)が常時保有していて、株式市場には流通しない(出回りにくい)株式のことを言うのだそうです。
後述しますが、商船三井は成り立ちから現在まで、3回ほど合併を行っています。
こうした経緯から、合併で特定株の割合が多くなり、外国人株主全体の割合が全体として低くなったと考えられます。
よって、商船三井に関しては、外国人投資家の割合の低さは理由があるので、気にする必要はないと思います。
投資指標について
まずは一般的な投資指標と、次年度の売上予想について見てみましょう。

1.PER・・・3.4倍(当期末予想)
・一株あたりの当期純利益で株価を割ったPERは、3.3倍です。これは、業界1位の日本郵船とほぼ同じ値で、日経平均の数値よりも低く、割安株と言えます。ただし、日本郵船同様、一株あたりの価格が直近で9,250円と高いため、100株の通常取引単位ではなく、一株から投資可能な証券会社を選択する必要があると思います。
2.PBR・・・1.57倍
・直近の日経平均数値と比較するとほぼ同等程度で、倍率が1に近いため比較的割安株と言えます。
3.ROE・・・47.6%
・ROEは当期利益を純資産で割った比率で、集めた自己資本でどれだけ稼ぐことが出来たかを図る指標です。外国人投資家が最も注目する値と言われています。
・ROEが47.6%もあるということは、それだけ資本から利益を生み出している、生み出す予想が高いということなので、外国人投資家が株式の保有数が高いのはこのためです。
4.期末の売上、営業利益、経常利益、当期利益がいずれもプラス予想で配当も高い見込み
・売上の増加率の割には、利益の増加率が大きい予想です。これは、日本郵船でも触れましたが、自動車やIT産業における半導体不足から、大量輸送可能な船舶需要が増えており、運賃価格の増加などを背景に利益幅が増加する傾向となっているようです。特に、商船三井は自動車輸送の専用船舶などで強みがあり、日本郵船より強気の利益見込みとなっています。
以上の指標や、売上予想を見ると、日本郵船より業績が良い傾向です。
商船三井とはどのような企業か?
商船三井は、売上9,914億円、時価総額1兆1,906億円の規模を誇り、日本郵船に続いて日本の海運業界で第二位の規模となっています。
商船三井は、3回の企業合併のちに設立された企業で、成り立ちが少し複雑です。
年 | 設立 | 合併 |
1884年 (明治17年) | 大阪商船設立 | |
1942年 (昭和17年) | 三井船舶㈱ | |
1964年 (昭和39年) | 大阪商船三井船舶㈱ | 大阪商船と三井船舶㈱ |
1999年 (平成11年) | ㈱商船三井 | 大阪商船三井船舶とナビックスラインが合併 |
1884年(明治17年)に大阪商船が設立された後、二社と合併して今の商船三井となりました。
略称はMitsui O.S.K. Lines, Ltd.の名前から、MOL(エム・オー・エル)と呼ばれています。
商船三井の2021年3月の決算短信を見ると、総売上9,914億円のうち、各事業別の売上は、以下の通りとなっています。

事業規模1位・・・製品輸送事業 3,964億円
・製品輸送のうち、55%がコンテナ輸送、45%が自動車船・フェリー輸送となっており、商船三井の柱となる事業です。特に、コンテナ輸送に関しては、持株法適用会社のONE社が行っています。
・ちなみに、持株法適用会社とは、子会社以外で議決権20%以上(持株割合20%以上)の会社や、非連結子会社などを指し、ONE社の株主割合は、日本郵船38%、商船三井31%、川崎汽船31%と、海運業界上位3社で占められています。


コンテナが色鮮で、カッコいいですね。

このちょっと形の変わった船は、次世代自動車運搬船として2018年に竣工されました。積載可能台数は、小型車換算で6,800台であり、全長199.9m、風圧抵抗を軽減し、現行の自動車運搬船に比べ、約2%のCO2削減となっていいます。
事業規模2位・・・エネルギー輸送事業 2,875億円
・エネルギー輸送事業については、原油やLNG(液化天然ガス)の輸送などで、国内経済を支える重要事業となっています。

この油送船は、全長333m、幅60m、総トン数16 万t、積載重量31万tと世界最大規模の大きさとなっています。なお、この規模で、乗組員は最大40名なので、大きさの割に少ない印象です。
まさに巨大タンカーそのものです。

この船は、韓国の船会社が製造、船舶管理者は商船三井ですが、中国企業と商船三井、それぞれ50%づつの保有比率となっている砕氷船です。ロシアのヤマルLNG基地から、通年、世界各地へ輸送するため、2.1mの氷海を進むために作られた特別船です。
氷を砕いて進むだけあり、頑丈そうな船ですね。
事業規模3位・・・ドライバルク船事業 2,221億円
・ドライバルクとは、鉄鉱石、石炭、穀物、塩、アルミ塊、銅鉱石などさまざまな資源を、梱包せずに大量にそのまま輸送する、いわゆる「ばら積み船」のことです。
・ 大量・ばら積み貨物=バルク、乾貨物=ドライカーゴといった言葉から、「バルカー」「ドライバルカー」「バルクキャリアー」「ドライバルク船」とも呼ばれます。


鉄鉱石や石炭、穀物などを大量輸送するための船で、長さは319mあります。ドライバルク船は巨大なものが多く、ケープサイズバルカーは、パナマ運河を通過出来ず、南アフリカの喜望峰(Cape of Good Hope)を通過することにちなみ、このように呼ばれています。
巨大な船の写真をまとめていくうちに、図鑑を作っている感じで楽しいです。
一口に海上輸送といっても、様々な物質が日々、このような大型船によって運ばれているということですね。
海運業が、島国日本の経済を支えていることが、よく分かります。
まとめ
内容をまとめると、
▷三井商船の外国人投資割合は、複数合併による影響で27.6%と少なめであるものの、売上・営業利益・計上利益・当期利益などの予想は、増加見込みであり絶好調。 ▷株価は高めであるが、外国人投資家に習い、投資先としては◎
外国人投資家が好む海運業ですが、前回同様、自動車・IT産業の半導体需要増加から、増収増益がしばらく続きそうです。
PER、PBR、ROEなどの指標は、投資判断で必要ですが、売上や利益を出すことが、企業として一番の価値であることを改めて考えさせられました。
以下は、過去6ヶ月の日経平均株価(赤)との株価の比較です。

投資先判断の基本が、売上と利益が出ているかどうか、ということです。
外国人投資家の投資先を調べていくうち、投資判断に必要なことがいろいろ学べそうです。
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次回もお楽しみに。それではまた(^_^)/~
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