皆さんに質問です。皆さんにとって株投資の目的はなんでしょうか?
ズバリ株主優待という方や、当然お金を増やすためと言う方もいれば、子供の将来の蓄財のためと言う方もいるでしょうし、銀行よりも株の方が利率がいいからと言う人など、色々あると思います。
株投資で、配当金や値上がりでお金が増えると(減ると掛かりません)、お給料と一緒で、税金がかかります。ご存知でした?
ちなみに、銀行や郵便局の利子も税金が掛かるんです。全世界、暮らしていく上で税金からは逃れられません。
税金の勉強をしていると気が滅入るくらいどんなものにも税金は掛かるんだなあと、関心します。
昔、マルサの女(1987年制作 伊丹十三監督 主演 宮本信子)という映画がありました(ヤクザの事務所に乗り込み、脱税のお金を取りに行くシーンは迫力ありました。古い映画ですが、勉強になりますので興味ある方は是非どうぞ)
マルサとは、一般に巨額脱税調査を行う国税局査察部の通称で、個人を対象にすることはありませんが、裁判所の許可を貰い強制捜査するため一般的に怖いイメージがあります。
また、海外では、タックスヘイブン(租税回避地としてアメリカデラウエア州、ケイマン諸島、バミューダ諸島などは有名)などで、税の支払いから逃れる企業や個人が多いようです。
税金は福利厚生の源泉ですし、格差社会を是正には欠かせないお金なのでしっかり納めましょう。
と言うことで強引なまとめで前置きが長くなりましたが、株の税金について、ご一緒に勉強していきましょう。
株式と税金
株式投資の税金についてですが、配当金と売買損益に掛かることになります。
まず初めに、配当金とは何でしょう?
配当金とは、会社の事業で得た利益から、費用などを差し引き、残ったお金から株主に支払われるお金のことです。
つまり、配当が出せる会社というのは利益を出せる会社、ということになります。また、配当を出して喜ぶのは投資家ですので、配当を出し続けている会社というのは、投資家を意識した会社とも言えます。
ちなみに、株主優待というものがありますが、これは日本にしか無い制度で、特に法律に定められたものではありません。
株主優待を出している会社全てとは言いませんが、会社の将来性が厳しく株の値上がりも配当も期待できないけど株主優待を豪華にするので、株を手放さないでねというような意図があると考えています。
配当金とは全く違う意味で、株主を意識した日本特有の面白い制度ではないかなと思います。
ただ、個人的には成長が期待できて、配当をたくさん出してくれる会社へ投資したい方ですので、株主優待については個人差が出るところです。
次に、売買損益についてですが、正式には譲渡損益(じょうとそんえき)と言います。
譲渡損益は分かりにくい言葉なので、ここでは売買損益と呼ぶことにします。
この売買損益は、その名の通り、株式の売買によって生まれた利益のことです。
冒頭でも書きましたが、税金というのは何か得をした行為に掛かるものなので、配当金同様、株式で利益を出せば、税金の対象となる訳です。
税金の利率については、配当金は配当所得、売買益は売買所得に対して20.315%となります。
ちなみに、利益とは会計上の呼び名で、税法上、利益のことを所得と呼びます。この言い換えが面倒ですが、これも不思議と慣れてくるものです。
20.315%とは結構取られますよね。逆に、約80%が手元に残る利益ということですね。変な話、株投資をしても結果的に税金を支払うことになっているので、株投資も一種の社会貢献活動と言えると思います。
話脱線しますが、懸賞、福引、クイズの賞金、競馬、競輪などの払い戻し金は一時所得として課税対象となります(50万円まで所得控除があるので、50万円未満は課税されませんが)
ギャンブルで儲けたお金にも税金が掛かるということはこれも社会貢献活動なの?と大いに疑問に感じますが・・・。
税率の内訳については、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%です。ちなみに、復興特別所得税は、東日本大地震の特別復興税として2037年まで徴収されることとなっています。
証券会社の株式運用口座
株式投資の税金についてお話しましたが、それでは、株の税金の納め方はどのようにすれば良いのでしょうか。
証券会社に登録した際に、株式を運用口座について確認されますが、この理由は、運用口座によって税金の納め方が違うためです。
運用口座は大きく分けて一般口座、特定口座、NISA口座の3つがあります。
初心者の方は、株式の配当金や売買益が一定期間、非課税になるNISA口座の登録を申し込みしましょう。なお、NISA口座には、一般NISA、積み立てNISA、ジュニアNISAなどあります。
項目 | 一般NISA | 積み立てNISA | ジュニアNISA |
非課税の内容 | 年間120万円までの投資による配当金、売買益 | 年間40万円までの投資による配当金、売買益 | 年間80万円までの投資による配当金、売買益 |
対象商品 | 預貯金、公社債、公社債投資信託以外全ての商品が対象(つまり、殆どの投資商品が対象ということ) | 長期の積立・分散投資などの一定の投資信託に限定(決められている) | FX、金プラチナ等、債券、預貯金、公社債投資信託、MMF、MRF、先物以外の商品(一般NISA並みに選択肢がある) |
非課税となる期間 | 5年間 | 20年間 | 5年間 |
利用者 | 日本国内在住の20歳以上の人 | 日本国内在住の20歳以上の人 | 日本国内在住の0〜19歳の人 |
口座手続き | マイナンバーカードまたは住民票の提出が必要 | マイナンバーカードまたは住民票の提出が必要 | 金融機関によって異なるため確認が必要 |
その他 | ・同一年で一人一口座しか持てない(複数の証券口座に持てない) ・非課税枠の繰越はできない(今年は30万円しか投資してないから、残りの90万円を翌年に繰越し、120万円枠と合計して、210万円の非課税枠にすることはできない。翌年は、新たに120万円の非課税枠となる。 | ・一般NISAとの併用はできない。どちらか選択するしかない。 | ・子供が3月31日で18歳である歳の前年12月31日になるまで払い出しができない(逆に3月31日に18歳になる歳の1月1日から払い出しができる) |
こんな投資をする方にお勧め | 色々な株に積立の40万円という枠に縛られないで投資がしたい方。 | 預貯金よりも高い金利が期待でき(その逆もあり)、複利で長期積立投資で資産を増やしたい方。 | 子供の大学費用などの資金として、預貯金よりも有利な金利が期待できる(その逆もあり)積立をしたい方。 |
投資の最初は、利益が非課税になるNISAがお得なので、必ず利用しましょう。
上記の表にある通り、投資の目的によって利用するNISAの種類は違います。
自分自身は、年間120万円までの投資が可能で、投資先が豊富な一般NISAを利用しています。
年間20%の税が利益に掛からないというのは大変大きいです⤴️
皆さんも是非NISAを活用した投資を始めて見てはいかがでしょうか😄
ちなみに、NISAとは、2014年1月から導入された少額投資非課税制度というものです。
イギリスのISA(Individual Saving Account:個人貯蓄口座)をモデルにした制度で、日本版(NIPPON)であるためNISAと名付けられたようです。
ちょっとNISAの話が長くなってしまいました。
株式運用口座による税金の納め方については、別ベージで解説いたします。
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